物を作る側の感覚です

クソゲーばかり作ってるクリエイターさんがいるんですが、5分でクリア出来てしまうようなクソゲーでした。初見では10分以上かかると思いますが、2週目以降は5分です。3週目はする気起きません。うちの弟がゲームプログラマーを目指してて、コンピュータ専門学校に行ってたのですが、弟の作ったゲームをテストプレーしてた時と似たような感覚でした。弟には才能がなかったんです。

プロの作ったゲームがどれだけ作り込まれてて大変なのかって事がよくわかります。私もRPGツクールで作ろうとした事が何度かあるんですが、すぐにデータ量をオーバーしてしまって、長編は作れないんです。せいぜい10分くらいでクリア出来る短編しか作れない。それでも面白い話にしようと試行錯誤を繰り返していました。私はシナリオライターになりたいなと思っていたからです。

ちゃんと作り込めばそれなりに面白くなるはずなのに、わざとクソゲーって自虐的に書いて、手を抜いてるのを誤魔化してるなと感じました。本気で作ったものをこき下ろされたら悔しいから手を抜いてるんです。私もシナリオクラスの先生がこき下ろしまくるので、手を抜くようになりました。手を抜いて書いたらこき下ろされた際にイラッと来ません。手抜き小説だからって言えるし。

手を抜くな!って怒られたけど、真剣に書いてもこき下ろすじゃないですか?と言うと、こき下ろしてへん!アドバイスやと言っておられましたが、実際そのアドバイスのせいで続きを書けなくなりましたし、書きたくなくなってしまいました。先生の読みたい作品を書く為に作家を目指してるわけじゃなくて、自分の読みたい作品を書く為に作家を目指してるんです!と言い返しました。

読者のニーズに応えなければ売れないとかほざかれて、最近の読者は甘やかされて育ってるから、何の苦労もせず俺強ぇ〜!な話が受けてるけど、私はそれが面白いと感じませんし、強さと引き換えにとても苦労していたりする話を書いてました。先生からも作風が古いと言われたけど、それに対しても、じゃあなんで韓流ドラマが売れてるんですか?あれも古臭い作風が多いですよねと。

先生は私に反論出来ずに口籠ってました。反抗的でウザい生徒だなと思ってただろうし、他の生徒からも私は白い目で見られて居心地は最悪でした。ちなみに他の生徒の作品を読んだら、私の嫌いな作品と似た感じで、何の取り柄もない主人公が美少女からモテまくる話とか、今流行のクソつまんないハーレム系の話で反吐が出ます。あんな駄作は風化して、名作とは呼ばれないと思うよ?

話を戻しますが、弟にテストプレーの感想を聞かれて、私が褒めたのは、元々作られたゲームシステム、つまりRPGツクールの事だけで、弟の作った部分を一切褒めてなくて、シナリオは褒める部分がないと言うと、凹んでいました。どこが悪いのか具体的に教えてと言われたので、まず主人公4人の性格が悪過ぎて好感が持てない。と言うと、その4人は弟のリア友で親友だと言ってました。

こんなのがリア友なの?こんな性格悪い奴ら私なら即縁を切って仲良くするのやめるわ…と言うレベルで性格が悪くて、どこでそう思ったのか?と尋ねられて、ボスがカツラである事がバレた時にボスを小バカにしていじめるシーンがあって、性格が悪いと感じたと答えて、更に中ボスはめちゃくちゃ弱くて倒した際の爽快感はないけど、台詞だけは面白かった。この中ボスが一番好きと。

その中ボスはクラスで一番嫌われてる子だと聞いて、私ならこの子と仲良くするわ。この子、面白い子だしと答えると、弟は更に凹んでいた。しばらくして弟は親友と言ってたリア友と疎遠になっていたが、私の鋭いツッコミで、親友がどれだけ人間のクズなのか客観視出来たのだろうか?弟は気付けたから良いけど、気付かずに仲良くし続けてる人間のクズは他にたくさんいるだろうね。

この世には人間のクズが95%を占めてる。でもあなた自身も人間のクズなので気付いてない。いじめを楽しんでると言う自覚すらなくて、それを面白いと思い込んでゲームのシナリオにしてたら、私から見たら不快極まりない内容で、いじめを楽しんでる主人公たちがみんなクズに見えた。シナリオを書くって、その人の考え方や人生をモロに反映させてしまうから、実は恐ろしい事だよ。